日本最大級のサーフポイント サーフィン情報データベース

サーフィンボトムの種類とカレント

波乗りをする上で必ず知っておきたい名称があります。様々なサーフィンの専門用語を理解しておくことはサーフィン上達への近道ともなります。美しい波を生み出すボトム地形の名称と種類、カレント潮流に関する知識は必ず心得ておきましょう。

ビーチボトム

 日本で最も多いブレイクポイントと言えるのが砂がボトムになったサンドのビーチブレイクです。軽く動きやすい白砂、黒くて重たい黒砂系で地形変動が少ないなどの違いはあるものの、概ねサンドバーと呼ばれる砂だまりが海底について(=地形が決まる)この浅くなった地形へうねりが押し寄せることで波が割れサーフィン可能なブレイクが生まれます。一般的にビーチブレイクでは地形が変化しやすく、波のピークが定まりづらく、ダンパー気味な速い波となることが多いですが、波にまかれても海底が砂のため、初心者でも安心して入りやすいというメリットがあります。

サンドのボトムとリーフボトム

リーフボトム

 波がブレイクするポイントの海底が岩場や珊瑚礁などの石で構成される場所を指します。海岸からボトムにかけても岩場で構成されている場合と、海岸は砂浜だが、海底には岩が点在しているなどのパターンがあります。波の割れ方を見ると同じポイントで規則正しく割れていくため中級以上のサーファーの方はすぐにリーフボトムだと解る訳ですが、初心者の方ははじめは見分けがつきづらいでしょう。一般的に波のサイズが小さければビギナーの方も乗りやすいブレイクポイントと言えますが、浅瀬まで乗りすぎたりビッグサイズでのワイプアウトにはサーフボードや身体への危険が伴います。地元ローカルへの情報収集やハイタイド時でのサーフィンを心がけるなど、ビギナーの方はリーフボトムでのエントリーには十分注意しましょう。

玉石ボトム

 河口近くのポイントで多く見られる大きめのゴロタ石や玉砂利がボトムに集積したポイント。玉石ポイントでは長年の波の満ち引きによって石の角が丸くなり、丸い玉石のような大きめの石が点在することで知られます。波の特徴としてはインサイド寄りパワフルブレイクが多いようです。石に付着する貝類牡蠣類などで足を切る危険もあるため、中級者以上のサーファーに向いたボトム形状であると言えます。地形はリーフブレイクに次いで比較的安定しておりドルフィンスルーの際には玉石のゴロゴロとした音が確認できます。台湾で有名な佳落水Pでも玉石エリアが一部ありますのでここではいつも良い波がブレイクしますね。

岩棚ボトム

 半島先端部分の岬などにうねりがヒットすることで一定方向へ順番に崩れるマシンブレイクが堪能できる。一人ずつ交互に乗っていくサーフィンが中心で沖合からインサイドまでロングライディングできる特徴がある。海外のサーフポイントで多く日本ではなかなか出会えない地形ですね。憧れの波です。

マシンブレイクの動画を載せてみましたのでご覧ください。カリフォルニアのサーフ風景ですが、みんな上手。何百m走っているのでしょう。羨ましいですね。いつか行ってみたいサーフポイントのうちの一つです。

リバーマウス

 河口付近で割れる波のことを指します。基本的に川の流れにより上流から砂がはらい流されて、河口付近に堆積した砂溜まりに強いうねりがヒットし波がブレイクするパターンが多いです。特に大雨後の河口は要チェックですね。リバーマウスでは地形が決まりやすいので、形良いブレイクが期待できますが、ポイントブレイクとなりやすいためコンディションが良ければ混雑は必至となります。サーフ初心者の注意点としては海と川の交わる場所ですのでカレントが複雑となりやすく潮が動くタイミングなどでは流れが読みづらくなります。また水温の変化も激しいためウェットスーツ選びも慎重に行いたいですね。

リバーマウス河口のブレイクと人工物ジェッティブレイク

ジェッティブレイク

 人工物付近でブレイクするポイントをジェッティブレイクと表現したりします。jettyつまり突堤や防波堤の意味ですね。消波ブロック・テトラポッドも含まれるジェッティブレイクですが、共にサンドバーが付きやすくサーフ可能な地形となりやすい点がメリットですが、カレントの発生しやすい最たる場所でもありますのでビギナーの方は注意が必要です。これら人工物のおかげでビッグサイズの際にもテトライン、堤防側面などでサーフ可能となったりしますが、同時に沖へ向かう強い潮流には特に注意しましょう。

カレント潮流について

ビーチブレイクにおけるカレント

 波は岸にかけて水深の浅いところでブレイクを繰り返します。そこで発生する潮流は岸に到達した後、岸に並行に横に流れを発生させ、その後水深の深いところを通って沖合へ戻っていきます。これがビーチにおける一般的なカレントとなります。

堤防付近におけるカレント

 岸に打ち寄せ到達した潮流は、堤防やTバーの根元付近に集まります。その後堤防沿いに沖合へ向かって流れ始めます。波のサイズが大きい場合はまるで現在位置をキープできなほどの川の流れのようになることもあり、パドル力のない初心者サーファーには近づかない方が賢明です。堤防やTバーを抜け出たカレントはさらにスピードを増して沖合へと流れていきます。

複雑な流れになる場所

 次の場所での潮流は大変複雑となり、波のサイズがある日、風の強い日(特に横風)には要注意です。
   ・河口付近
   ・消し波ブロック(テトラポッド)付近
   ・堤防、Tバーなどの付近

 テトラや堤防などの先端では、複数の潮流が交わるケースが多々あります。このような場合、最悪テトラポッドに吸い込まれたりさらに沖合へ流されたりと、海上事故の通報が毎年全国であとをたちません。例え中上級者であっても常に自己防衛の精神で海と向き合いたいものです。

リップカレントを利用したゲッティングアウト

 波がブレイクしていないところは沖に向かうカレントが強い傾向にあります。この流れを利用してゲッティングアウトを楽にする方法があります。中上級者のサーファーほど、この沖へ向かう潮流をうまく利用してブレイクポイントまで体力を消耗せずに到達しています。波の大きい日には、よく海面の状態を観察してゲットアウトの上手なサーファーを参考にしてみましょう。

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